人はすぐに他者と自分とを比較してしまいます。「あの人の方が優れている。育ってきた環境が違う。環境がよかっただけだ。」

他者と自分を比較しては悲しんだり、落ち込んだりしてしまいます。けれど、他者と自分とを比較する必要はないのです。

あなたという存在はあなた一人しかおらず、あなたにしかつとまらない唯一の存在です。

そんな自分を大切にしなければなりません。それを教えてくれるのが禅の言葉です。

一無位真人(いちむいのしんじん)

無位とは立場や名誉、位などにとらわれないことを言い、真人とは真実の自分のことを指します。

一無位真人とは一切の立場や名誉、位にとらわれない本来の自分がいるという意味になります。

人は他者と自分を比較しては、悲しみ、傷つき、妬み、憎しみ、怒りを感じてしまいます。

しかし、あらゆる外的な影響で左右される自分は表面上の自分でしかありません。

人の中にはもう一人の自分、本来の自分と言われる、主人公なるものが存在します。

私たちは、現代の社会、住んでいる場所、属している組織などに影響されてしまいます。

「今この状況で正しい行動はこうだ。この場所ではこうすることこそが正しい。」

置かれた環境によって、表面上の自分はすぐに考えや行動を変えてしまいます。

そうやって物事に左右され続けた表面上の自分は、置かれた自分の環境や他者と自分との生活の違いなどをすぐに比較・評価し、感情までもを左右されてしまいます。

しかし、あなたの中に眠る真人は何一つとして左右されることはありません。。表面上の自分がいかに悲しみ、傷つこうが本来の自分そのものは一切傷つくことなく超然と自分の中に存在し続けています。

真人は何ももっていません。地位も名誉も財産も。えらくもなければ、馬鹿でもない。金持ちでなければ、貧乏でもない。世間の価値や判断など一切気にせず、世間の価値や判断では、価値の決めようがない、尊い存在です。

そんな真人が自分の中にいる、そんなに尊い存在が自分の中にいる。自分は尊い存在なのであるとしっかり認識する必要があります。そして、そんな自分を大切にしてあげましょう。

それに気づくことさえできれば、何に左右されることなく、世間の価値観から解放されることでしょう。

そのときに本当の自由というものを手に入れることができます。心のゆとりこそが全てです。身体や脳に影響を与えてしまうのは全て心の仕業です。心にゆとりができれば、あなたは生き生きと人生を過ごすことができるでしょう。

尊い存在である本来の自分を忘れずに大切にしあなたらしい人生を過ごしてみてください。