現状に満足していても、現状が不満だとしても、その現状がいつまでも続くわけはなく、いつか必ず変わっていきます。それを教えてくれる禅語があります。現状にとらわれずに生きていく術を身につけていきましょう。
山花開似錦(さんかひらいてにしきにきたり)
山に花が咲き錦のように見える。しかしどんなに美しく咲き誇る花々も時が立てば散ってしまいます。
人生も同じく変わりゆくものです。現状に満足しそこにとどまろうとするのも、現状に不満を持ちそこから抜け出そうとするのも、どちらも現状に執着してる証です。
そこに執着し、もがこうとすればするほど苦しみは大きくなっていきます。
現状に執着してはいけません。時は流れ変わりゆき、自然の景色も、今目の前にある物もいつかは必ず変わってゆきます。
どれだけ現状を変えたいともがいても、変化をとめることも、コントロールすることもできないのです。
時の流れに身を任せ、あなたらしい過ごし方をしてみてください。そうすれば苦しむこともなくなるでしょう。
春来草自生(はるきたらばくさおのずからしょうず)
春がくれば草は自然に芽吹く。これが自然の摂理です。春には春の花、夏には夏の花、秋には秋、冬には冬の花が咲くことは決まっています。
人間にはこれを早めることも、遅らせることもできません。その時期までまつことしかできないのです。
これは、何事にも時期があるということを意味します。
何かの目標を達成するために、日々努力をしていても、上手くいかないことが多々あるでしょう。
上手くいかなかったとしても、諦めてしまうのはもったいないです。まだ時期ではなかったと考えましょう。
いつまでに達成する!と時期を決めてしまうのもよくないです。意気込みはいいのですが、期間を決めてしまうと達成できなかった時の苦しみは期間を定めなかった人よりも大きくなり、その後の自分への自信に影響されることが多いです。
心に余裕を持つことが重要です。どんなに上手くいかないときも、焦らずにその目標を達成するための準備をしていきましょう。
しっかりと準備をいていけば、しかるべき時にその目標を達成できる日が訪れるでしょう。
焦らずに自分らしく生きていく
人間はすぐに焦りを感じてしまいやすい生き物です。現状を他者と比較して焦りを感じ、どんどん自分を苦しめる。
焦る必要はありません。自分を追い込む必要はないのです。
あなたらしさを忘れずに生きていきましょう。変化を受け入れ、焦らずに時期を待つ。
このことを意識していれば自分を苦しめることもなく、物事に集中して取り組むことができるでしょう。
あなたの目標に向けて、今回の禅語を思い出してみて下さい。