人生に不安や悩みはつきものです。ただ、その不安や悩みにとらわれていては、そこから前にはつきません。

考えることは大事ですが、意味もない不安や悩みは自分を苦しめるだけです。

そんあ不安な気持ちを取り除いてくれるような禅語を集めてみました。

意味を理解しながら読んでみましょう。

莫妄想(まくもうぞう)

不安のもとになる妄想はすててしまえという意味です。

ここでの妄想とは、過去のことをこすればよかったと、うじうじ考えたり、どうなるかわからない未来のことを考えて不安になったりする、雑念や想念のことを言います。

どんなにいい方法が見つかったとしても、過去に戻ることはできませんし、どうなるかわからない未来のことを考えていてもどうしようもありません。

多くの不安や悩みに実態はありません。全て自分の心が作り出しているまやかしです。

そんなものに悩み不安がる必要はないのです。

妄想はあなたの冷静さをなくし、思考を止めてしまいます。

妄想にとらわれてしまったら、すぐに切り替え、一つのことに集中しましょう。

そうすれば妄想が表れる心配もなくなります。

 吹毛剣(すいもうけん)

吹毛剣とはどんなに柔らかい鳥の羽でも、刃の上に吹き落とすだけで真っ二つにに切れてしまうほど鋭く切れ味のいい刃のことを言います。

吹毛剣は物だけでなく、人間の煩悩や妄想をも断ち切ると言われています。煩悩や妄想を次々と切り落とし、もう切るものがなくなり、吹毛剣が必要でなくなった時が、人間の精神的な最後の境地だと言われております。

悩みや迷い、不安を作り出しているものは、「こうしないといけない、こうでないといけない、こうでありたい」という人間の執着心や「できるわけがない、自分じゃダメだ」というネガティブな妄想です。

生活をしていれば、いろんな思いがでてくるのは仕方のないことですが、いつまでもその思いを心にとどめておき、うじうじとしているのは良くありません。

そんな時は、吹毛剣でただちに煩悩や妄想を断ち切りましょう。このことを意識していれば、いつか必ず吹毛剣を使わずとも、常にスッキリとした気持ちで物事に取り組めるようになるでしょう。

円相(〇えんそう)

円相という禅語は実は言葉ではなく「」の形のことを言います。

円()とは足りないところも余るところもなければ、始まりも終わりもない、完全なものであるとされています。

そのため森羅万象、無限に広がる限りない宇宙と同じく、絶対的な真理の象徴とされています。

円は限りなく常に循環しており、終わることがありません。

春がきて夏がくる、秋がきては冬がきてまた春が訪れる。世界のすべてはこの円のように循環しており、私たちもこの円の中で常に循環しているのです。

時計も同じく円でできています。時は永遠に終わることはありません。例え世の中から人間がいなくなっても、生物がいなくなったとしても、時は永遠に流れ続けます。

この円相には言葉では表すことのできない悟りの境地が詰まっており、見る人や、その時の気持ちによっても大きく感じ方が変わってきます。

永遠であることに素晴らしさを感じる人もいれば、永遠であるがゆえに悲しみを感じる人もいるでしょう。

私もあなたもこの大きな循環の中で生かされているということを感じなければなりません。

何か迷いがあっても、不安があっても、悲しみ、絶望したとしてもこの流れに逆らうことはできないのです。

どんなに悩みがあったとしても、終わりなく循環する時の流れに身を任せていれば、いつか必ず円満に解決する時が訪れるでしょう。

好事不如無(こうじなきにはしかず)

どんなに良いことでも、無いほうがましであるという意味です。

人は良いことがあると、それに執着します。

「良いことをしたら良いことが返ってくる。こんなに良いことがあったんだ、また良いことがあるはずだ。」

そして良いことが起こらなった時、今の現状に嘆き始めます。

ギャンブルがその典型的な例で、1度勝ちを経験した人はまた勝つはずだとギャンブルにのめり込みいつしか最初の勝ちを大きく上回る投資に苦しむ。

最初に勝ちという良い事があったばかりに、執着し、期待をしてしまう。そうなってしまうのであれば、最初から良いことなどなかったほうが良かったのです。そうすれば期待することもなく無駄な出費もでるはずがなかったのです。

これは人間関係にも言えることです。「良いことをしたのに、お礼もない。あの時は喜んでくれたのに今は喜んでくれない」

これも全て、執着や期待があるからこそ起こる感情です。

「良いことをすれば感謝してもらえる」という執着。「良いことをすれば、喜んでもらえる」という期待。

思っていた通りの結果がなければ、嘆き苦しみ、悩み始める。

人間は良いことがあればさらに良いことを求めてしまうものです。

だからこそ、好事不如無なのです。いいことがなければ、期待することもなく、見返りを求めて失望することもないのです。

とは言っても良いことがなければ人生面白くありませんし、良いことは必ず起こるものです。

ただ、それに執着してはいけません。良いことは良いことでその場で受け入れ、新たな欲求を生み出していてはいけないのです。

そうすれば、毎日を穏やかに過ごすことができるでしょう。